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Chase Bliss MOOD MKIIは何がすごい?ブティック系エフェクターの“発想で遊ぶ”名機

ブティック系エフェクターって、単に高級なペダルというより“発想が変な方向に飛べる道具”だと思っています。その代表格として紹介したいのが、Chase Bliss MOOD MKII。

ギターでもシンセでも、普通に弾いたフレーズが一気に映画のワンシーンみたいになるタイプです。

Chase Bliss MOOD MKII 公式製品画像

MOOD MKIIは“瞬間アンビエンス”を作るペダル

Chase Bliss JPでは、MOOD MKIIを質感系マルチエフェクトのような存在として紹介しています。片方のチャンネルは一瞬をサンプリングしてループ、もう片方はリアルタイムの空間系エフェクト。

MKIIではステレオ対応、オーバーダブ、フリーズ、シンク、フェードアウトなどが追加されています。

Chase Blissはアメリカ・ミネソタ発のブランドで、創業者Joel Korteの思想として“アナログ的な触り心地とデジタル制御の深さ”を組み合わせるのが大きな特徴です。

普通のペダルは、つまみを動かして良い設定を探しますよね。Chase BlissはそこにDIPスイッチ、MIDI、ランプ波形、エクスプレッション制御などを絡めて、ペダル自体が小さな楽器みたいに振る舞います。MOOD MKIIはまさにその代表です。

ブランドの面白さ:便利より“発想が変わる”

MOOD MKIIは、分かりやすく言えばディレイ、リバーブ、ルーパー、グラニュラー系の要素を混ぜたペダルです。でも、単に機能を足しただけではありません。

弾いた音を一瞬だけ捕まえて、伸ばして、崩して、別の時間軸に置く。これがめちゃくちゃ音楽的なんです。

ちゃんと弾いたフレーズより、偶然できた揺れや残響が曲の主役になることもあります。そこが、普通の空間系ペダルとはかなり違うところです。

使っているミュージシャンの文脈でいうと、EquipboardではOneohtrix Point Neverの所有情報や、NovellerことSarah LipstateがMOODを使ってサウンドスケープを作る話が紹介されています。

アンビエント、実験音楽、ポストロック、ローファイ系の人が反応しやすいのも納得です。

価格と買い方

Chase Bliss JPの表示価格は72,380円。日本語ページでそのまま購入できるので、国内ユーザーにはかなり分かりやすいです。ブティック系としては安くありませんが、普通のディレイやリバーブでは出ない“偶然の美しさ”に価値を感じるなら、かなり濃い選択肢です。

購入はこちら

買う前に知っておきたいこと

正直に言うと、MOOD MKIIは“普通に良い音のディレイが欲しい人”向けではありません。もっと素直なディレイやリバーブを探しているなら、Strymon、BOSS、Eventideあたりのほうが迷いにくいです。

MOOD MKIIが刺さるのは、曲作りの最初に変な質感が欲しい人、ギターやシンセを素材として加工したい人、偶然のループからアイデアを拾いたい人です。

逆に、毎曲同じ設定で安定して使いたい人には少し難しいかもしれません。つまみの位置で結果が大きく変わるし、良い意味で暴れます。そこを楽しめるかどうかが、このペダルの分かれ目です。

向いている人

  • 普通の空間系ペダルに飽きてきた人
  • アンビエント、ポストロック、シンセ、宅録で音の背景を作りたい人
  • 細かい設定より、偶然性も含めて演奏したい人
  • MIDIやステレオ環境も使いたい人

MOOD MKIIは、万人向けの便利ペダルではありません。でも、音作りの発想を一段変えてくれるペダルです。弾いた瞬間に「なにこれ、曲できそう!」となる機材って、やっぱり強いんですよ。

高い。難しい。だけど、他のペダルでは代わりにくい。ブティック系エフェクターを語るなら、MOOD MKIIはかなり良い入口です。

買う前にデモをしっかり聴いて、自分の音楽に“偶然性”を入れたいかどうかを考えるのがおすすめです。そこにワクワクするなら、かなり危険な沼が待っています。

宅録での使い方

MOOD MKIIは、完成したギタートラックに後から少し足すより、曲作りの最初に触るほうが楽しいペダルです。コードを一発鳴らして、それをループや空間処理で崩していく。そこからリズムやメロディを足すと、普通に弾いていたら出てこない曲の入口が見つかります。

シンセとの相性もかなり良いです。単純なパッド、短いアルペジオ、ノイズっぽいワンショットを入れて、MOOD側で揺らすだけでも背景が作れます。ギター専用と考えるより、宅録スタジオの“質感生成機”として見るほうがしっくりきます。

注意点は、良い偶然が出たらすぐ録音すること。あとで同じ設定に戻そうとしても、微妙な揺れやタイミングまで完全に再現するのは難しいです。だからこそ、MOOD MKIIは録音ボタンとセットで使うのがおすすめです。

Chase Bliss公式YouTubeで見る