ビンテージ・エフェクターの話になると、やっぱりBOSS CE-2の名前は避けて通れません。あの青いコーラス、見るだけで80年代の空気がふわっと来るんですよね。とはいえ本物のビンテージCE-2は状態や価格の見極めが難しい。
そこで現実的な選択肢として見たいのが、BOSS CE-2Wです。

CE-2Wは“名機の音”を今の環境で使うペダル
BOSS公式では、CE-2WをCE-1 Chorus EnsembleとCE-2 Chorusのサウンドを現代に蘇らせたWaza Craftモデルとして紹介しています。
StandardモードではCE-2のコーラス、CE-1モードではコーラスとビブラートを再現。しかもステレオ出力にも対応していて、宅録でも空間を広げやすいです。
CE-1は、Roland Jazz Chorus系の広がりをペダルで扱えるようにしたような存在で、そこからコンパクトになったCE-2が“青いBOSSコーラス”として世界中に広がりました。
CE-2Wは単なる復刻というより、その流れを今のボードや録音環境に合わせて使いやすくしたモデルです。古いCE-2の甘さだけを追うのではなく、CE-1的な太さや揺れも一台で試せるところが面白いんですよ。
どんな音楽で効く?
コーラスというと80年代のクリーントーンを思い浮かべがちですが、実は現代の宅録でもかなり使えます。
アルペジオに薄くかけると左右に広がるし、歪みの前後でニュアンスも変わります。シンセやエレピに通して、少し古いレコードっぽい揺れを足すのも気持ちいいです。
ミュージシャン例で言うと、BOSS CE-2はPrinceが80年代初期に使用した記録があります。CE-1/CE-2系コーラスの文脈では、The CureやDavid Gilmour、Johnny Marrのような80年代〜ニューウェイブ/ロックの広がるクリーントーンを連想しやすいです。
もちろん「この人の音がCE-2Wそのもの」という話ではなく、CE-2Wで狙いやすい音楽的な方向性として見るのがちょうどいいです。
価格と買い方
国内購入はサウンドハウスなどの日本語販売ページが見やすいです。価格は販売店の在庫状況で変動するため、購入ページで最新の日本円価格を確認するのが安全。ビンテージCE-2を中古で探すより、保証や状態面を含めてかなり現実的です。
中古CE-2と迷ったら?
ここ、かなり悩みどころです。ビンテージCE-2には、当時物ならではの見た目、個体差、所有欲があります。ペダル好きなら分かりますよね。古いBOSSの筐体って、置いてあるだけでちょっと嬉しい。
ただし、実用面ではスイッチ、ジャック、ポット、ノイズ、電源まわりの状態確認が必要です。ライブや宅録で安定して使いたいなら、CE-2Wのほうが安心。
しかもCE-1モードとステレオ出力があるので、単純な復刻以上の使い道があります。ビンテージのロマンを所有するなら中古CE-2、音として毎日使うならCE-2W。私はこの分け方がかなりしっくりきます。
どんな人に向く?
- ビンテージCE-2系のコーラスを使いたい人
- 中古の状態差に振り回されたくない人
- クリーンギター、シンセ、アルペジオに奥行きを足したい人
- 宅録でステレオ・コーラスを試したい人
個人的には、CE-2Wは“ビンテージ沼の入口”としてちょうどいい1台です。古い機材のロマンはそのままに、現場で使いやすい安心感がある。名機の文脈を味わいながら、ちゃんと今の制作にも使えるコーラスです。
最初のビンテージ系ペダルとしても、すでにボードがある人の“質のいい揺れもの”としてもおすすめしやすいです。派手な飛び道具ではないけれど、弾いている時間を少し気持ちよくしてくれる。
そういうペダルは、結局長く残ります。
宅録での使いどころ
宅録でCE-2Wを使うなら、まずはクリーンギターに薄くかけるのがおすすめです。Rateは控えめ、Depthも深くしすぎず、コードの後ろで少しだけ揺れるくらいが扱いやすいです。
ステレオで録れる環境があるなら、シンセパッドやエレピに通すのもかなり気持ちいいです。曲全体を派手に変えるというより、左右の空気を少し広げる感じ。ミックスの中で主張しすぎないのに、ミュートすると寂しくなるタイプの効果です。
歪みの前に置くと少しクラシックで濃い揺れ、歪みの後ろに置くと分かりやすく広がる揺れになります。最初はアンプや歪みの後ろ、または空間系の前あたりから試すと失敗しにくいです。
